休業損害

休業損害

センター南 横浜都筑法律事務所

休業損害の計算方法の争い

所定休日を含めるか含めないか


休業損害の計算では、基礎収入の日額算出で事故前の給与額を割る日数と、損害額算出でその日額に掛ける事故後の休業日数それぞれについて、勤務先の所定休日を含めるか含めないかという問題があります。

休業損害証明書に記入された、事故前3か月の給与額の期間は所定休日を含み、また、事故後の休業期間も所定休日を含むことが多くあるためです。

そして、この点について被害者と加害者が異なる計算方法を主張して、それぞれの計算による金額に開きが出ると争いになります。

それは、以下の一般的な計算式の中で生じる争いです。

〔休業損害の一般的な計算式〕
基礎収入の日額
× 症状固定までの休業日数

考えられる計算方法


理論上、以下の計算方法が考えられます。
(所定休日を含めた3か月を90日とする実務が定着しており、それを前提とします)

A.事故前3か月給与額を90日で割り

    1. 所定休日を含めた休業期間の日数を掛ける
    2. 所定休日を含めない実際の休業日数を掛ける

B.事故前3か月給与額を稼働日数で割り

    1. 所定休日を含めた休業期間の日数を掛ける。※
    2. 所定休日を含めない実際の休業日数を掛ける

※B-aは金額が過大となる不適切な計算方法であり、除外して以下を記載します。

休業損害額が過少になる主張


上記の計算方法のうち、事故前3か月給与額を90日で割ると(A)、所定休日を含めた日数で割ることになり、そこへ所定休日を含めない実際の休業日数を掛けると(A-b)、休業損害の額が過少になってしまいます。

赤い本2018年版下巻39頁にも理論上過少な認定になるという裁判官の見解が掲載されています)

ところが、加害者側の保険会社が、そのような計算方法を主張してくることがあり、それには反論したいところです。


所定休日を含めない計算で


当事務所では、事故前3か月給与額を、所定休日を含めない稼働日数で割り、そこへ、所定休日を含めない実際の休業日数を掛ける計算方法(B-b)が相当と考えています。

赤い本2018年版下巻39頁にも証拠上認定できる場合は相当な計算方法とする裁判官の見解が掲載されています)

ただし、事故直後等で休業が連続している間なら、事故前3か月給与額を、所定休日を含めた90日で割り、そこへ、所定休日を含めた休業期間の日数を掛ける計算(A-a)が相当なこともあります。

資料不足の場合


以上のほか、事故前の稼働日数を特定できないなど資料不足の場合があり得ます。

そのような場合は、事故前3か月給与額を、所定休日を含めた90日で割り、そこへ、所定休日を含めない実際の休業日数を掛ける計算方法(A-b)とすることもいたしかたないと考えられます。

勤務先の計算がある場合


休業損害証明書には、事故により被害者が仕事を休んだ期間に減給があった場合、その額や計算根拠(計算式)を記入する欄があります。

勤務先がその記入をした日については、妥当な計算であれば、勤務先の計算による休業損害を請求します。

休業損害証明書の写真
休業損害証明書のイメージ

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