逸失利益の労働能力喪失期間

労働能力喪失期間とは

何歳まで後遺障害が影響するかの問題

労働能力喪失期間とは、交通事故の後遺障害によって労働への支障が継続するものと評価される期間です。

将来にわたる後遺障害逸失利益が、どの時点まで生じるのか計算するための要素が労働能力喪失期間であり、被害者にとっては何歳までの収入について後遺障害が影響するものとして賠償されるのかという問題になります。

逸失利益の計算における労働能力喪失期間の使い方や、始期と終期などについてご案内します。

労働能力喪失期間の始期

逸失利益が生じる労働能力喪失期間の始期は症状固定日です。

未就労者の就労の始期については、原則18歳とされますが、大学卒業を前提とする場合は大学卒業時となります。

労働能力喪失期間の終期

何歳までの収入について後遺障害が影響するものとして逸失利益の賠償がされるかは、労働能力喪失期間の終期の問題になり、弁護士基準は以下のとおりです。

• 原則は67歳まで。
• 症状固定時の年齢が67歳を超える場合、原則として統計による平均余命の2分の1。
• 症状固定時から67歳までの年数が平均余命の2分の1より短くなる場合、原則として平均余命の2分の1。