高速道路・車線変更の過失割合(車同士)
車線変更車と後続直進車
高速道路の車同士の過失割合
高速道路上の車(四輪車)同士で、車線変更車と後続直進車の事故が発生した場合について、過失割合の認定基準をご案内します。
車線変更については、後方から進行してくる車両等の速度又は方向を急に変更させることとなるおそれがあるときは、車線変更をしてはならないとされています(道路交通法75条の2の3、26条の2第2項)。
このため、車線変更車の過失が基本としては重く、ただし、後続直進車に速度違反があれば修正し、その他の個別事情による修正も設けています。
走行車線から追越車線へ車線変更
A |
B |
||
走行態様 |
後続直進 | 車線変更 | |
基本過失割合 | 20 | 80 | |
修 正 要 素 |
Bの合図なし 又は合図遅れ |
-10 | |
Aが初心者 マーク等 |
-10 | ||
進路変更 禁止区間 |
-10 | ||
Bに他の 著しい過失 ・重過失 |
-10 | ||
Aに 速度違反 |
+10 ~20 |
||
分岐点・ 出入口付近 |
+10 | ||
Aがゼブラ ゾーン走行 |
+20 | ||
Aに他の 著しい過失 ・重過失 |
+10 ~20 |
追越車線から走行車線へ車線変更
A |
B |
||
走行態様 |
後続直進 | 車線変更 | |
基本過失割合 | 30 | 70 | |
修 正 要 素 |
Bの合図なし 又は合図遅れ |
-10 | |
Aが初心者 マーク等 |
-10 | ||
進路変更 禁止区間 |
-10 | ||
Bに他の 著しい過失 ・重過失 |
-10 ~20 |
||
Aに 速度違反 |
+10 ~20 |
||
分岐点・ 出入口付近 |
+10 | ||
Aがゼブラ ゾーン走行 |
+20 | ||
Aに他の 著しい過失 ・重過失 |
+10 ~20 |
走行車線から走行車線へ車線変更
(片側3車線以上の場合)
A |
B |
||
走行態様 |
後続直進 | 車線変更 | |
基本過失割合 | 30 | 70 | |
修 正 要 素 |
Bの合図なし 又は合図遅れ |
-10 | |
Aが初心者 マーク等 |
-10 | ||
進路変更 禁止区間 |
-10 | ||
Bに他の 著しい過失 ・重過失 |
-10 ~20 |
||
Aに 速度違反 |
+10 ~20 |
||
分岐点・ 出入口付近 |
+10 | ||
Aがゼブラ ゾーン走行 |
+20 | ||
Aに他の 著しい過失 ・重過失 |
+10 ~20 |
速度違反と著しい過失・重過失
高速道路上における過失割合の修正要素のうち、速度違反と著しい過失・重過失についてご説明します。
速度違反
原則として、以下を目安として、この範囲で修正を加えることとされています。
- 時速20㎞以上40㎞未満の速度違反=10%加算
- 時速40㎞以上の速度違反=20%加算
著しい過失
著しい過失の例として、以下のことなどが挙げられています(事故と相当因果関係がある場合に考慮されます)。
- 酒気帯び運転(血液1ミリリットルにつき0.3ミリグラム以上又は呼気1リットルにつき0.15ミリグラム以上にアルコールを保有する状態)
- 脇見運転等著しい前方不注視
- 著しいハンドル・ブレーキ操作不適切
- 携帯電話等の無線通話装置を通話のため使用したり、画像を注視したりしながら運転
重過失
重過失の例として、以下のことなどが挙げられています(事故と相当因果関係がある場合に考慮されます)。
- 酒酔い運転(アルコールの影響により正常な運転ができないおそれがある状態)
- 居眠り運転
- 無免許運転
- 過労、病気及び薬物の影響その他の理由により正常な運転ができないおそれがある場合
- バイクのヘルメット不着用
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