神経系統の機能・精神の後遺障害等級

神経系統・精神の障害と神経症状

交通事故による後遺障害のうち、神経系統の機能又は精神の後遺障害等級は、「神経系統又は精神」の障害と「局部」の神経症状に大別され、内容・程度に応じて要介護1級から14級までに分類されています。
そのうち「神経系統又は精神」については、「著しい障害」と、それには至らない「障害」とに区分され、「局部」については、「頑固な神経症状」と、それには至らない「神経症状」とに区分されています。
後遺障害等級の中で、要介護1級は最も高い等級、14級は最も低い等級です。

後遺障害等級表

神経系統
 又は
精神に
著しい
障害を残し
常に
介護を要する
要介護
1級1号
随時
介護を要する
要介護
2級1号
終身
労務に服することができない
3級3号
特に軽易な労務以外の
労務に服することができない
5級2号
障害を残し 軽易な労務以外の
労務に服することができない
7級4号
服することができる労務が
相当な程度に制限される
9級10号
局部に 頑固な神経症状を残す  12級13号
神経症状を残す 14級9号

後遺障害等級表
















常に介護を要する 要介護
1級
1号
随時介護を要する 要介護
2級
1号
終身
労務に服することが
できない
3級
3号
特に軽易な労務以外の
労務に服することが
できない
5級
2号




軽易な労務以外の
労務に服することが
できない
7級
4号
服することができる
労務が相当な程度に
制限される
9級
10号


頑固な神経症状を残す  12級
13号
神経症状を残す 14級
9号


中枢神経の後遺障害

神経には、脳・脊髄という中枢神経と、中枢神経から出て身体各部にいきわたる末梢神経があります。
中枢神経である脳や脊髄の損傷による障害は、複雑な症状を呈するとともに、身体各部にも様々な障害を残すことが多くあります。
その主な後遺障害として、「高次脳機能障害」と「脊髄損傷」について、以下の各ページで解説します。
 
 高次脳機能障害      
 
 脊髄損傷         
 

神経症状(末梢神経の後遺障害) 

末梢神経の損傷による後遺障害は、「局部」の神経症状であり、等級としては、12級の「頑固な神経症状」と、それには至らない14級の「神経症状」があります。
末梢神経の代表的な後遺障害として、「むちうち(頚椎捻挫等)」について、以下のページで解説します。 
 むちうち(頚椎捻挫等)  


中枢神経と末梢神経の機能

中枢神経(脳・脊髄)や末梢神経の後遺障害は、各神経の機能に障害を残すことになります。
それぞれの機能には、以下のようなものがあります。
 

中枢神経(脳・脊髄)

脳には、身体各部が感覚として得た情報を知覚し、あるいは身体各部に運動を命令するなどの機能と、知覚した情報をより高等な命令に変換する機能とがあります。
 
脊髄は、脳に続く神経の束で、脊柱の管の中にあり、頚髄、胸随、腰随、仙随、尾随にわたり31随節を積み重ねて、神経ネットワークの機能を果たしています。
 

末梢神経

脳や脊髄から末梢神経が出ていて、身体各部において情報を受け、脳からの命令を身体各部に伝えています。
末梢神経は、脳脊髄神経(脳神経、脊髄神経)と、自律神経(交感神経、副交感神経)とに分けられますが、機能の面では、運動神経、感覚神経、自律神経に分類されています。


中枢神経損傷による後遺障害等級認定

中枢神経である脳や脊髄が損傷すると、身体各部に複数の障害を生じさせることがあります。
その場合、末梢神経による障害も含め総合的に評価して、神経系統の機能又は精神の後遺障害等級によって認定することとされています。
 
ただし、脳又は脊髄の損傷により生じた障害が単一であって、神経系統の機能又は精神の障害のほかに等級がある場合には、その等級により認定することとされています(たとえば、脳損傷による視野障害、脊髄損傷による胸腹部臓器の障害など)。